保護司をして10数年その間担当した対象者は数十人。当初は青少年が多かったが、
中には成人を担当したこともあった。
当時どうしてこんな素敵な人が道を踏み外したのだろうと思いながら
やや半年ほどのお付き合いで終了したMさんがいた。
彼は終了してからも時々連絡をくれ、仕事で稚内に行ってきたからとお土産に
体に良いからと刻み昆布を持ってきてくれたり、
玉ねぎ農家の収穫の仕事に就いたからと「血をきれいにするからどうぞ!」
「形がいびつで市場に出せないので」とシーズンになると一袋届けてくれたり、
関係が終わっているのに来てくれる。
先日土の付いた枝豆が農家が使う袋に入って玄関ドアーの前にある。
「誰が?」と怪しんでいたら・・・
「仕事についている農家の収穫時期でどうぞ」と彼からのTel。
そして「かぼちゃがあるから食べますか」というので「大好きだよ」と
答えたところ翌日大小取り混ぜて12個ものかぼちゃを持ってきてくれた。
余りの数に驚いている私に、「どなたかにも上げてください」と
さわやかな笑顔で彼女とともに帰って行った。
立派に立ち直って社会でたくましく生活している彼の姿を見て
涙が出そうになるくらいうれしかった。
彼から届いた野菜の数々である。